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メモリーが高騰している原因はなぜ?2025年に起きている本当の理由をわかりやすく解説

2025年に入り、PC用メモリーの価格が大きく上昇しています。

「なぜここまで高くなったのか」「一時的な品薄なのか」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、メモリー高騰の原因をAI需要やHBM、DRAM供給の変化といった観点から整理し、
なぜ今この状況が起きているのかをわかりやすく解説します。

またこれに合わせて、日本市場への影響や今後の見通しについても触れていきます。

目次

メモリー価格高騰の主な原因

AI需要の急増とHBMへの集中

現在のメモリー高騰を語るうえで欠かせないのが、AI分野の急速な拡大です。生成AIや大規模言語モデルの普及により、データセンターでは膨大なメモリーが必要とされています。

ここで重要なのが HBM(High Bandwidth Memory) と呼ばれる特殊なメモリーです。

HBMはAI向けGPUに搭載される高性能メモリーで、非常に高速なデータ処理が可能な反面、製造には大量のDRAM資源を必要とします。HBMの中身は、一般的なPC用メモリーと同じDRAMです。

そのため、HBMの生産が増えるほど、PC向けメモリーに回るDRAMの量は減少します。AI需要が拡大する中で、メモリーメーカー各社は利益率が高く、長期契約が見込めるHBMやデータセンター向け製品を優先するようになりました。この生産配分の変化が、PC向けメモリー不足と価格高騰の直接的な原因となっています。

メモリーメーカーの生産調整と供給制限

もう一つの大きな要因は、メモリーメーカー自身の生産戦略です。2023年から2024年にかけて、メモリー市場は供給過多による価格下落を経験しました。この反省から、各社は無計画な増産を避け、慎重な供給調整を行うようになっています。旧世代メモリーの生産終了や縮小が相次いだ結果、需要が完全には消えていない分野で供給不足が発生しました。

また、一部の大手メーカーが一般消費者向けメモリー事業から撤退したことで、市場の競争環境も変化しています。供給元が減ることで価格競争が起きにくくなり、価格が下がりにくい構造が生まれています。

現在のメモリー高騰は、需要増だけでなく、メーカー側が供給を絞る判断をした結果でもあります。

日本国内の市場動向

日本国内でも、メモリー不足と価格高騰は顕著です。PCパーツショップでは購入点数の制限が設けられ、特定の容量や規格は入荷してもすぐに売り切れる状況が続いています。とくにDDR5メモリーは価格変動が激しく、短期間で大幅な値上がりが発生しています。

この影響は新品市場だけでなく、中古市場にも波及しています。これまで比較的安定していた中古メモリーの価格も上昇し、割安感は薄れつつあります。BTOメーカーや国内PCメーカーも原価上昇の影響を受けており、完成品PCの価格改定や納期の長期化が進んでいます。メモリー高騰は、個人ユーザーだけでなく、日本のPC市場全体に影響を与えています。

今後の見通しとメーカーの見解

DRAMシェアの多くを占める3社の見解から今後の見通しを予測します。

Samsung(DRAM最大手)

Samsungは、2025年後半からDRAM価格を大幅に引き上げる方針を明確にしています。特にサーバー向けDDR5メモリーでは、契約価格を短期間で50〜60%引き上げたと報じられており、一部報道では製品や契約条件によっては事実上2倍規模の値上げに近いケースも確認されています。

この背景についてSamsungは、AIデータセンター向け需要の急増により、DRAM供給が構造的に逼迫しているとの認識を示しています。とくにHBMなど高付加価値メモリーへの需要が集中する中で、汎用DRAMを安価に供給する余地は小さいとしています。

Samsungは今後についても「需給のタイトな状況は短期では解消しない」との見方を示しており、価格を下げてシェアを拡大するよりも、利益率を重視した供給を優先する姿勢が読み取れます。

これは、2026年に向けてもDRAM価格が高止まりしやすいことを示唆しています。

SK hynix(HBM主導)

SK hynixは、現在のメモリー市場を「AI需要が牽引する新たな成長局面」と位置づけています。特にHBMについては、2025年から2026年にかけてすでに受注が埋まっている状態であり、供給不足は2027年頃まで続く可能性があると説明しています。

同社は決算説明の中で、HBM需要は一時的なブームではなく、AIインフラ拡大に伴う中長期的な需要であるとの認識を示しました。そのため、生産能力は段階的に拡張するものの、急激な増産によって市場価格を押し下げることは避ける方針です。

また、HBMに生産資源を多く割り当てる影響で、一般向けDRAMの供給は引き続き制限されるとしています。SK hynixの見解からは、DRAM不足と価格上昇は構造的な問題であり、短期間で解消されるものではないという姿勢が明確に読み取れます。

Micron(消費者向け撤退)

Micronは2025年末、一般消費者向けメモリー事業から段階的に撤退する方針を明らかにしました。同社はこの判断について、AIおよびデータセンター向けメモリー需要が急拡大する中で、限られた生産能力を成長分野に集中させる必要があると説明しています。

Micronの経営陣は「需要に対して供給が十分でない状況は2026年以降も続く可能性が高い」との見通しを示しており、特にHBMや高性能DRAMは優先的に供給する一方、一般向け製品は縮小せざるを得ないとしています。

この方針により、Crucialブランドで展開されていた消費者向けDRAMやSSDは市場から姿を消す予定です。Micronの見解は、メモリー不足が一時的な現象ではなく、AI時代に適応するための構造的な転換であることを強く示しています。

まとめ|メモリー高騰の原因となぜ今起きているのか

2025年のメモリー高騰は、一時的な品薄ではなく、AI需要の拡大によるHBM生産への集中と、DRAM供給構造の変化によって引き起こされています。

メモリーが高騰している原因はなぜかといえば、DRAMの使われ方そのものが変わったことにあります。

今後もしばらくは高値水準が続く可能性があり、PCユーザーには慎重な判断が求められる状況となるでしょう。

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